私は道外に出張だったため、家族でM動物病院に連れて行ってもらう。
が、非常に込んでいたためか診察時間が予約した時間を大幅に過ぎたため、なんとか私も診察に立ち会うことができた。
先生「肺への転移が認められないため、余命1~2ヶ月というのはないでしょう。ただし肺や鼻・リンパへの転移はいつおこるか分かりません。長くても1年程度だと思ってください。」
と言ってもらえた。
先生によっても見解は違うようだ。
余談を許さないのは変わらないが、今すぐどうこうではないと聞いて少し安心した。
また、「CT自体はレントゲンでは映らない6mm以下の腫瘍も発見することができるでしょう。ただし見つけたところで何が出来るというわけでもなく、全身麻酔などの負担を考えても治療を行わず検査のためだけにCTを行うのはお勧めできません。それなら以前のK動物病院でレントゲンをするべきです。患部が大きくなってきてレントゲンに映ってしまった際には、覚悟が必要になるでしょう。」と先生は言った。
一度取った顎の腫瘍は日増しにどんどん大きくなっている。
以前はビー玉程度だったのが、いまは直径2cmくらいになり、口が開けにくそうだ。
このまま腫瘍は小さくなることなく、大きくなり続けていくのだそうだ。
私はきちんとこの子の最後を見届けることができるのだろうか。
そうすることが飼い主の責任だとわかっていたつもりだったし、子どもにもそう教えてきた。
だけど、それが現実味を帯びてきたとき、自分自身がこんなにも狼狽するとは思っていなかった。
まっさきに逃げ出してしまいたくなる自分がいる。
「今はこんなに元気なのにね。」
子ども達が言った。
一日でも長く、そして本人にとって苦痛ではない人生になれるよう、努力しようと思う。
[15/10/3]…25日目
病気が判明してから25日経った。
本人の体調は至って普通だが、ほっぺたの腫瘍がどんどん大きくなってきた。
口臭がしてきた際には注意しなくてはいけないようだ。
ステロイドがなくなったので、掛かり付けのK動物病院に電話をしてみる。
「特に炎症がなければステロイドの服用は必要ありません。また痛みに震えるようになった際に投薬しましょう。」と言われた。
最近異常なほど食欲があり、以前よりも食事量や間食を意図的に増やしても体重が減っているのが気になったため、その点についても相談してみた。
「食べたくても痛みや炎症などで食べられなくなる日が必ず来ます。今は食べたいものを食べたいだけ与えても構わないかもしれません。また体重の減少については腫瘍に栄養が取られていると考えられます。」
・・・これまでは腰への負担を考えて体重を4kg台になるよう意識してきたけど、食べてさせても3.5kg程度から増えない。
腰などのことよりもエネルギーの摂取が優先ということか。
先生のアドバイスが凄く残酷な宣告に聞こえた。
義弟家族が地方から泊まりに来た。
今は落ち着いていても、いつ急変するか分からないし、そもそも会えるのが限られるから、と言って。
自然とみんなでごはんをあげる時にビデオ撮影をしたり、だっこした写真を撮る回数が増えてきた。
自分でも嫌な儀式だと思うけど、やらないで後悔はしたくない。
本人は急に構いだした我々家族達をどう見てるんだろう。
(つづく)
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2015/11/11 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ本か何かで読んだことありますが、本当にそのようですね。
たまに夜中に座ったまま一点を見つめていたり、じーっとこちらを見ていたりして、心が痛くなります。
背中を丸めていたり、定期的に震えているなど、痛みに耐えているような仕草があります。
それもこれも今だから注意して見ているのであって、昔なら見逃していたのかもしれません。
確かに昔よりも懐いているなぁ・・・と感じることも多く、なおさら寂しくなります。
いつもありがとです!
獣医師に聞いたところ、犬って痛みに結構強いらしいんですよね。
だから気づいた時には大変なことになっていることが多いようです。
己家のわんこもそのサインに気づけずに、病気になっていたということが数回ありました。
後々考えると素振りがあるんですよね。
でも周りのみんなが優しくサポートすることで、わんちゃんもきっと幸せな気持ちになってくれるはずです。
安心して眠れない病院よりはずっといいと思います。
以前から読んで頂いて、しかもコメントまで頂いてありがとうございます!
それまで普通に暮らしていて、急に体調が悪くなってしまうこともあるんですね。
状況も知らない私が言えることではないですが、きっとにゅーださんのおうちのわんこも私と同じこというと思います。
にゅーださんが悪いわけではない、と感じます。
取り返しのつかない事態になった時に、私も含めて誰しも後悔の念に押しつぶされそうになりますから。
口の中を普段からチェックしておけば・・・口臭がしたときにすぐ病院につれていけば・・・と。
その上で、にゅーださんのコメント、すごく心に響きました。
少し救われた気がしました。
本当にありがとうございます。
だからごめんなさいなんて謝らないでください。
私達が突然この状況に置かれたときに、他のメラノーマに掛かってしまったわんちゃんのブログを読んで、絶望したり希望を持ったりしましたし、色々と参考にさせてもらいました。
だからこそ私もなるべく詳しく書き留めておこうと思いました。
皆さんが私の記事を読むことで、同じような経験をした当時のことを思い出してしまう。
それが良いことか悪いことか当人にしか分からないんですが、その時のことを書いてくれて、少なくとも私は救われています。
もしかしたら旅立ってしまったわんちゃんにとっても、たまに思い出してもらえて幸せなのかもしれません。
そんなことを漠然と思いながら記事を書いています。
また色々と教えてください。
そしてしょうもないいつもの記事のときにも遊びにきてくださいね。
こんばんは。以前から読ませて頂いてますが初めてコメントさせて頂きます。
わんちゃんは今、とっても幸せだと思います。急にでも嬉しいと思います。私のわんこは急変するまで元気な素振りで過ごしていました。ある日突然散歩中に動かなくなったと夫が言ってきて。はぁ?でした。検査したら、腎臓も肝臓も、全てが最悪な数値。それでも私には元気な姿を見せてくれるのです。申し訳なくて。手術して入院中に面会に行っても苦しいのに立ち上がり、シッポを振るのです。申し訳ないばかりでした。私のわんこは私のせいですが、DCさんのわんこはDCさんたちのせいではない。わんこのせいでもない。
今はとても苦しいでしょうが、わんこと共に最大限の幸せな時間を過ごしてください。
わんこはちゃんと見てます。できれば笑顔で過ごしてください。
わんちゃんに痛みや苦しみが襲わないように祈ってます。うちの犬のことまで書いちゃってごめんなさい。
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